「暑い日のランニング、何キロごとに水を飲めばいい?」
夏のランニングで最も怖いのは、脱水と熱中症だ。冬なら15km走っても水なしで行けるのに、夏は3kmで喉がカラカラになる。暑さが苦手な人ほど、対策を知っているかどうかで練習の質がまるで変わる。
私は暑いのがすごく苦手だ。だから夏のランニングは、春や秋とはまったく別物として考えている。
夏は3kmごとに水分補給が必要
私の実感では、気温によって給水の間隔はこれくらい変わる。
| 季節(気温目安) | 給水間隔の目安 |
|---|---|
| 春・秋(15〜20℃) | 5kmごと |
| 夏(25℃以上) | 3kmごと |
| 猛暑日(30℃超) | 2〜3kmごと |
「5kmごとで十分でしょ」と思っている人は、夏に痛い目に遭う。汗の量が倍になれば、給水も倍にしないと体が持たない。
実際、私は給水をサボってふらふらになったことがある。
逆に、水を飲みすぎて失敗したこともある。大量に汗をかいた後に水ばかりがぶ飲みしたら、体がだるくなり頭がぼんやりしてきた。これは「低ナトリウム血症」と呼ばれる状態で、水分は摂っているのに体内の塩分(ナトリウム)が薄まってしまうことで起きる。別名「水中毒」とも言われる。
症状は頭痛、吐き気、倦怠感。ひどくなると意識障害に至ることもある。
つまり「水だけ飲んでいれば安心」ではない。水分と一緒に塩分も補給しないと、かえって危険だ。だから私は今、走るときに必ず塩タブレットをポケットに入れている。
コース選びが変わる──周回コースと公園の水道
夏は3kmごとに給水が必要になるので、走るコースは自ずと変わる。
周回コースか、水道のある公園を選ぶことになる。
春や秋は片道10kmのコースを走れるが、夏にそれをやると途中で水が切れる。だから夏の練習は、公園やランニングコースの周回が中心になる。
これは妥協ではなく、合理的な判断だ。プロのランナーでも夏はトラック練習やループコースが増える。
ポイント: ボトルを持つより、コースに水場があるルートを選ぶほうが現実的。
手に持って走ると腕振りが崩れるし、ウエストポーチは揺れる。水道がある場所を走る方がストレスがない。
私がよく使っているのは、近所の公園の1km周回コースと、少し遠くにある公園の3km周回コースだ。1km周回なら3周ごとに水道で給水できる。3km周回なら1周ごと。どちらも無理なく給水のリズムを作れる。
走る時間帯を変える
夏のランニングで最も効果的な対策は、走る時間帯を変えることだ。
- 早朝(5:00〜7:00): 気温が最も低い。日が昇る前にスタートできればベスト
- 夕方(17:00以降): 日差しが弱まるが、路面の照り返しで体感温度は高い
日中の10:00〜15:00は避ける。これだけで熱中症のリスクは大幅に下がる。
私はバス運転手でシフト勤務だが、夏はなるべく昼間に走らないようにしている。夜勤明けでも朝の涼しい時間帯に走る。日勤の日は日が暮れてから走れる時間を選ぶ。シフト制だからこそ、「この時間なら涼しい」という枠を柔軟に使えるのは、むしろ利点かもしれない。
暑さ対策グッズ──実際に使えるものだけ紹介
夏のランニングに効くグッズを3つ紹介する。高額なものは不要。1,000円前後で揃うものばかりだ。
1. 塩熱サプリ(ミドリ安全)
先ほど書いた低ナトリウム血症の予防策がこれだ。汗で失われる電解質(ナトリウム・カリウム)を手軽に補給できるタブレット。ポケットに入れておいて、給水のタイミングで1粒噛むだけ。
私が水の飲みすぎで体調を崩してから、これを常備するようになった。水と塩分をセットで摂ることで、体のバランスが崩れにくくなる。1袋24粒で数百円。夏ランの必需品だ。
2. 冷感アームカバー(UPF50+)
「暑いのに腕を覆うの?」と思うかもしれないが、直射日光を遮ったほうが体感温度は下がる。接触冷感素材なら、水をかけるとさらにひんやりする。UVカット効果もあるので日焼け防止にもなる。
3. メッシュランニングキャップ
頭部への直射日光を防ぐだけで体感温度が違う。メッシュ素材なら蒸れにくい。つばが汗を目に入れない役割も果たす。安いもので十分。
まとめ
- 夏は3kmごとに給水。春秋の感覚で走らない
- コースは水道のある周回コース・公園を選ぶ
- 走る時間帯は早朝か夕方
- 水だけでなく塩分も一緒に補給する(低ナトリウム血症の予防)
- 塩タブレット・アームカバー・キャップで安く対策できる
暑さ対策は「根性」ではなく「準備」で決まる。安全に夏を乗り越えて、秋のレースシーズンに万全で臨もう。

