【はじめに】
「なんでそんなに走るの?」
よく聞かれる質問だ。答えようとしても、毎回少しずつ違う言葉になってしまう。
でも実は、マラソンシーズンがひと段落するこの時期になると、
自分自身でも「なんで走ってるんだっけ?」と毎年のように問いかけている。
そんな自問自答を、今年はちゃんと文字にしてみようと思った。
文章力に自信があるわけじゃないけど、今の自分の“気持ちの整理”として書いてみます。
【走り出したきっかけは、タバコだった】
ランニングを始めたきっかけは、禁煙だった。
長年吸っていたタバコをやめて、「せっかく辞めたんだから、健康的なことを始めよう」と思ったのが始まり。
はじめは2kmしか走れなかった。
学生時代の持久走は得意な方だったけど、10数年前の話。
息が上がるし、脚は痛いし、何が楽しいのか分からなかった。
でも、不思議と気持ちが軽くなって清々しかったのを覚えている。
身体が少しずつ動くようになると、自然と「もうちょっと先まで行ってみよう」と思えるようになった。
それが、自分の“走る時間”のはじまりだった。
【バス運転手として、ランナーとして】
今、自分はバスの運転手として働いている。
大きな車を動かす仕事は、ただ体力があればいいってものじゃない。
集中力、忍耐、そして何より「人の命を預かる覚悟」が必要だ。
そんな仕事だからこそ、終わった後に走る時間はとても大切だった。
誰とも話さず、自分の足音と息遣いだけを聞きながら走る時間。
一日の疲れやイライラが、少しずつ体から抜けていく感じがした。
気づけばフルマラソンを本気で走るようになり、自己ベストは2時間42分。
学生時代はサッカーをやっていたが、ここまで本気で走ることになるとは思っていなかった。
【なぜ今も走り続けているのか】
正直、毎回走るのが楽しいわけじゃない。
疲れている日も、寒くて外に出たくない日もある。
それでも走るのは、走ったあと後悔したことは無いから。
走ってると、ダメな自分も見える。
足が動かない日、言い訳ばかり考えてる日。
でも、そういう自分を一度受け止めて、また前に進めるようになる。
ランニングは、自分にとって“整える時間”だと思う。
心も体も、日々の中で少しずつリセットしてくれる時間。
仕事にも、家族にも、より良い自分で向き合えるようになる気がしている。
【おわりに】
走る理由は、たぶん人それぞれだと思う。
でも、もし誰かがこれを読んで、「自分もまた走ってみようかな」と思ってくれたら嬉しい。
走ることは、すごくシンプルだけど奥が深い。
この先も、きっと「なんで走ってるの?」と聞かれるだろうし、自分でもまた考え続けると思う。
それでもやっぱり、走ったあとの自分がちょっと好きだ。
それが、今の自分の“走る理由”です。
明日も、自分らしく、走っていきましょう。
最後まで読んでくださりありがとうございます。