ランニングウォッチを買おうと調べると、毎年のように新しい最上位モデルが出てきて、どれを買えばいいのか迷いますよね。
私はこれまで、ガーミンの「ForeAthlete 245」を長くメインで使い、いまはカロス(COROS)の「PACE 3」を愛用しています。妻はガーミンの「ForeAthlete 55」を使っています。価格帯のちがう3台を、市民ランナーの普段の練習でそれぞれ使い込んできました。
正直に言うと、この3台はどれも最新の最上位モデルではありません。でも、だからこそ伝えられることがあります。市民ランナーなら、心拍・ペース・距離の3つがちゃんと分かれば、高い最新機は必要ない——3台を使い比べた今、私はそう確信しています。
まず結論:タイプ別おすすめ
- これから買う/コスパ重視でしっかり練習する人 → カロス PACE 3(現行・本命)
- すでにガーミンを使っていて安心感重視 → ガーミンの現行機(Forerunner 165)
- とにかく安く始めたい入門者 → エントリーモデル
理由を順番に書いていきます。
市民ランナーが本当に使う機能はそんなに多くない
3台を使ってみて改めて感じたのは、普段の練習で本当に見ているのは、ほんの数項目だけだということです。
私の場合は、心拍数・ペース・距離・ラップ・平均ペース・ラップペース。これが見られれば十分でした。高度な分析機能やトレーニング指標もついていますが、正直そこまで使いこなしていません。
音楽機能も同じです。私はスマホを持って走り、Audibleを聴いたり、YouTubeのライブを流したり、音楽を聴きながら走っています。だから時計に音楽を入れる必要を感じたことがありません。スマホを持って走る人なら、時計の音楽機能のために高いモデルを選ばなくてもいいと思います。
「最新の高機能じゃないと不安」と感じている人ほど、まず自分が練習中に実際に見る項目を書き出してみてください。たぶん、思ったより少ないはずです。
【本命・現行】カロス PACE 3 を使ってどうか
いま私のメインがこのPACE 3です。3台のなかで唯一、今も普通に新品で買える現役機で、価格と機能のバランスがとにかく良いモデルです。
乗り換えのきっかけは、長く使ったガーミン245が充電できなくなって故障したことでした。新しいガーミンにするかカロスにするか迷いましたが、勢いのある新しいメーカーを試したくて、当時いちばん新しかったPACE 3を選びました。結果、これが当たりでした。
良かった点を正直に挙げます。
- ダイヤル式ボタンが本当に使いやすい。タッチ操作だけだと走行中に誤操作が多いのですが、PACE 3はダイヤルで操作できるので、汗をかいていても確実に動かせます。
- GPSの捕捉が速い。以前のガーミン245と比べて、走り出すときに衛星をつかむのが明らかに速く、待たされるストレスが減りました。
- 軽くてコスパが高い。この価格でこの完成度なら、市民ランナーには十分すぎます。
なお、心拍計測について私がいちばん気に入っているのは、カロスの別売アームバンド型心拍センサーとの組み合わせです(後述)。
気になった点も正直に。
- 充電がUSB-Cではなく専用コネクタで、専用充電器が必要です(ガーミンも同じですが、USB-Cで統一してほしかった)。
- まれに接触が悪いと充電されていないことがあります。個体差かもしれませんが、充電後は一度表示を確認するクセをつけています。
総じて、コスパよく練習にしっかり使える1台を探している市民ランナーには、いま自信を持って勧められる現役機です。
【長年使った相棒】ガーミン ForeAthlete 245(現在は販売終了)
カロスに乗り換える前、私のメインはガーミン245でした。いまは販売終了になっていますが、故障で充電できなくなるまで、長いあいだ毎日の練習を問題なく支えてくれた信頼できる相棒でした。
良かった点は、ガーミンの定番らしい安定感と、Connectアプリにデータが貯まっていく安心感です。すでにガーミンを使っている人には、この使い慣れたエコシステムは大きな魅力だと思います。
一方、PACE 3と比べると気になる点もありました。
- 液晶はPACE 3より少し粗く感じます(世代差もあります)。
- トラックでの距離測定がときどきずれることがありました。400mトラックでの正確さは、私の体感ではカロスのほうが上です。
245はもう新品では手に入りにくいので、いまガーミンを選ぶなら、後継のForerunner 165が候補になります。245で十分だった私の使い方なら、165でも必要十分だと思います(中古で245を狙う場合はバッテリーの劣化に注意してください)。
【入門比較】妻が使うガーミン ForeAthlete 55
妻が使っているのが、エントリーモデルの55です。価格が手ごろで、入門機としてかなり優秀だと思います。GPSの精度も十分で、「まずは始めてみたい」という人の最初の1台には文句なしです。
ただ、私が借りて使ってみて少し不便に感じたのは、1画面に同時に表示できる項目が少ないことです。ペース走のときに平均ペースとラップペースを同時に見たいのですが、55だとそこが両立しづらく、もどかしさがありました。
裏を返せば、「表示はシンプルでいい」「まずは距離とペースが分かれば十分」という入門者にはちょうどいい、ということです。走り込みやポイント練習で細かくデータを見たくなってきたら、PACE 3のような機種に上げる——という段階の踏み方がいいと思います。今からガーミンのエントリー機を選ぶなら、現行の Forerunner 165 系が候補になります(上のリンク参照)。
【イチオシ・別売】カロスの心拍センサー(アームバンド型)が想像以上に良い
ウォッチ本体と同じくらい「買ってよかった」と思っているのが、カロスのアームバンド型の心拍センサー(COROS Heart Rate Monitor)です。上腕にバンドで巻く、光学式の心拍計です。
私はもともと胸ベルトの心拍計を使っていた時期がありましたが、あの締めつけと、走り出す前にベルトを湿らせる手間が苦手でした。このアームバンドに変えてから、その不快感から完全に解放されました。
実際に使って良かった点は、
- 胸ベルトの締めつけがなく、装着していることを忘れるくらい快適(とても軽い)。
- 上腕で測るので、手首より計測が安定して正確に感じます。インターバルのように心拍が急に上下する練習でも、数値が暴れにくい印象です。
- 装着すると自動でオンになり、いちいち電源を入れる手間がない。
- バッテリーも長持ちで、充電式なので電池交換も不要です。
そしてもう一つ大きいのが、カロスの時計だけでなく、ガーミンなど他社のウォッチともBluetoothでつなげること。だから「いま使っている時計はそのままで、心拍だけ精度を上げたい」という人にも使えます。
ただし、古い機種だと外部の心拍センサーとうまく連携できないことがあるようです。とくに年式の古いガーミンなどでは繋がらないケースもあるので、お使いのウォッチが外部のBluetooth心拍センサーに対応しているか、購入前に確認しておくと安心です。
この点さえクリアできれば、胸ベルトが苦手な人には本当におすすめできるアクセサリーです。
「最新の最上位」は気にしなくていい
念のため書いておくと、いまはもっと新しい高機能モデル(カロスのPACE Pro、ガーミンの上位機など)も出ています。AMOLEDの綺麗な画面や地図表示など、魅力的な機能もたくさんあります。
でも、私のように「心拍・ペース・距離が分かって、練習がきちんと積めればいい」という市民ランナーにとっては、そこまでの機能は正直オーバースペックです。何年も実際に使ってきたからこそ、「自分には要らなかった」と言い切れます。
まとめ:迷ったら「基本3つ+操作性」で選べばいい
3台を使い比べた私の結論はシンプルです。
- 市民ランナーに本当に必要なのは、心拍・ペース・距離が分かること。
- そのうえで、私は現行のPACE 3の操作性(ダイヤル)とGPSの速さに満足しています。
- 最新の最上位モデルや音楽機能は、スマホを持って走る人なら必須ではありません。
道具はあくまで道具です。最後に強くなるかどうかを決めるのは、正しい順番で練習を積めるかのほうです。「結局どう練習を組み立てればいいの?」という人は、私が6ヶ月の実録をまとめたこちらも読んでみてください。
▶ noteの実録記事:バス運転手が2時間42分を出した6ヶ月メニュー
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